ポリプロピレンガイドPOLYETHYLENE GUIDE

ケミカルリサイクルポリプロピレン:NOVAORBIS™-CR

ケミカルリサイクルポリプロピレン:NOVAORBIS™-CR

ケミカルリサイクルとは

ケミカルリサイクルとは、使用済みプラスチックを原料レベルの油にまで分解し、新たなプラスチックの原材料として利用する方法です。ケミカルリサイクルの利点は以下の通りです。
•  従来のマテリアルリサイクル(物理的再利用)では、分別が難しい製品や汚れた包装材などはカスケードリサイクルでの活用、 または廃棄されていましたが、ケミカルリサイクルではそれらも資源として活用することが可能です。
•  マテリアルリサイクルでは多くの分別・洗浄工程が必要ですが、ケミカルリサイクルは異なる種類の使用済みプラスチックが混在していても活用可能なため、分別・洗浄工程の省力化が可能です。
•  既存の製造設備を活用し、新品同等の性能と高い品質を持つケミカルリサイクルポリプロピレンを提供できます。そのため、食品接触用途など、品質や安全・衛生面の理由からこれまでリサイクル材の使用が難しかった分野でも、リサイクル材料の利用が可能となります。
※カスケードリサイクル:品質レベルを一段階下げた製品の原料としてリサイクルする方法

マスバランスについて

ケミカルリサイクルポリプロピレンは、マスバランス方式を用いて製造・販売を行うことを想定しています。マスバランス方式とは、複数の原料(例:石油由来原料と廃プラスチック由来のリサイクル原料)を混合して製品を製造する際に、使用した特定の原料(例:リサイクル原料)の割合を任意の製品へ割り当てる流通管理方式です。弊社は全工場(鹿島工場、水島工場、五井工場)において、持続可能な製品の国際的な第三者認証の一つである ISCC PLUS 認証※を取得しました。
※ISCC PLUS 認証とは、ISCC(International Sustainability and Carbon Certification:国際持続可能性カーボン認証)の中でも、地域を限定せずに全世界を対象に適用される認証制度です。再生可能資源由来や再生資源由来の原材料を用いた製品を対象とし、サプライチェーン全体を通じたトレーサビリティを担保するものです。

クローズドループのご提案

成形メーカーで発生する工程ロスや物流資材由来の使用済みプラスチック、小売店などで発生する使用済みプラスチックを回収し、ケミカルリサイクルによって新品同等の性能と高い品質を持つプラスチックに戻し、再び成形メーカーや小売店で使用することで、クローズドループの実現が可能です。この取り組みにより、産業系廃棄プラスチックの資源循環に貢献し、サーキュラーエコノミーの構築に寄与します。

採用事例

ケミカルリサイクルポリプロピレン「NOVAORBIS™-CR」が、株式会社アルビオンの新「フラルネ」シリーズ容器の一部に採用されました。今回採用された NOVAORBIS™-CR は、最先端のケミカルリサイクル技術により再生された高品質なリサイクルポリプロピレンであり、化粧品容器に求められる意匠性・安全性に対応可能なリサイクル材料です。

詳細はこちらをご覧ください:https://www.j-polypropylene.com/news/3336

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本記事に記載された試験結果、技術情報、推奨事項等は、弊社が蓄積した経験および実験室データに基づいて作成したもので、異なった条件下で使用される製品にそのまま適用できるとは限りません。
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