ポリプロピレンガイドPOLYETHYLENE GUIDE

バイオポリプロピレン:NOVAORBIS™-BP

バイオポリプロピレン:NOVAORBIS™-BP

バイオPPとは

バイオポリプロピレンとは、植物などの再生可能な有機資源を原料として使用するポリプロピレンです。
植物は成長過程で二酸化炭素を吸収するため、従来の石油由来原料と比較して二酸化炭素排出 削減に効果的であり、カーボンニュートラルの実現に寄与します。
日本ポリプロでは、包装・容器、医療・衛生用品など、回収やリサイクルが一般的に困難な製品を含む幅広い分野において、より持続可能な製品化を目指し、バイオPPの製造ルートを以下の3つ計画しています。
1. バイオナフサから得られるプロピレンを用いたPPの製造・販売
2. 植物性原料の熱分解によるバイオナフサ製造(三菱ケミカル社事業化構想中)
3. バイオエタノールから得られるプロピレンを用いたPPの製造・販売構想(三菱ケミカル社事業化構想中)

バイオナフサより得られるプロピレンを用いたPPの製造・販売

従来、ポリプロピレンは石油を精製することで得られる「ナフサ」を原料として製造されています。一方、植物などの再生可能な有機資源を原料として製造されるナフサは「バイオナフサ」と呼ばれます。バイオナフサの原料には、植物油・動物性油脂・廃食用油などが一般的に使用されます。このような従来の石油由来製品と同等の性能を保ちつつ、環境負荷を軽減できるバイオナフサ由来プロピレン(マスバランス方式)を用いたポリプロピレンの製造・販売を検討しています。

植物性原料の熱分解によるバイオナフサ製造(三菱ケミカル社事業化構想中)

三菱ケミカル社では、国内で発生する木質残渣などの有機資源を油化することによるバイオナフサ製造に関する事業化構想を進めています。
詳細はこちらをご覧ください。:https://www.mcgc.com/news_release/02386.html

バイオエタノールより得られるプロピレンを用いたPPの製造・販売を構想(三菱ケミカル社事業化構想中)

三菱ケミカル社では、バイオエタノール由来のプロピレンを用いたPPの製造・販売に関する事業化構想を進めています。
バイオエタノールは北米や南米を中心に大量に生産されており、主にトウモロコシやサトウキビを原料としています。従来はガソリンや航空燃料などのエネルギー用途で利用されてきました。
バイオエタノールを脱水してエチレンを製造し、オレフィンコンバージョンユニットと呼ばれる設備でエチレンを変換することで、ポリプロピレンの原料となるプロピレンを製造することが可能です。
バイオエタノール由来プロピレンを用いたPPは、マスバランス方式だけでなくセグリゲーション方式での運用も構想しており、最大のバイオ度は33%となります。
※セグリゲーション(分離)方式とは、複数の原料(例:石油由来原料とバイオ由来原料)を製造・流通のすべての工程で分離して管理する流通方式です。

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