ポリプロピレンガイドPOLYETHYLENE GUIDE

カーボンリサイクルポリプロピレン:NOVAORBIS™-CU

カーボンリサイクルポリプロピレン:NOVAORBIS™-CU

カーボンリサイクルとは

カーボンリサイクル(Carbon Recycling)とは、炭素を資源と捉え、排出された二酸化炭素を分離・回収し、再利用することで、二酸化炭素排出量を削減する技術や取り組みの総称です。
中でも、カーボンリサイクルポリプロピレンは、二酸化炭素とグリーン水素を原料としたポリプロピレンを指し、日本ポリプロではマスバランス方式による販売を検討しています。
※マスバランス方式とは、複数の原料(例:石油由来原料と廃プラスチック由来のリサイクル原料)を混合して製品を製造する際に、使用した特定の原料(例:リサイクル原料)の割合を任意の製品へ割り当てる流通管理方式です。
カーボンリサイクルポリプロピレンは、従来の石油由来 のポリプロピレンと比較して、ライフサイクルベースでの二酸化炭素排出量を削減することが可能です。
将来的には、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルで再生が困難な廃プラスチックを焼却した際に排出される二酸化炭素や、工場から排出される二酸化炭素を活用したポリプロピレン製造が期待されています。
このような取り組みにより、PP製品の製造から廃棄までのライフサイクル内での二酸化炭素の永久循環を目指します。
・石油由来と化石資源由来の使い分けもご検討ください。(バイオPPのページも)

原料となるグリーン水素、eーメタノールとは

水素にはグレー、ブルー、グリーンの3種類があります。中でもグリーン水素は、製造時に二酸化炭素を排出しない水素です。
・ グレー水素:化石燃料を原料とし、製造工程で排出された二酸化炭素をそのまま大気中に放出する水素
・ ブルー水素:化石燃料を原料とし、製造工程で排出された二酸化炭素を回収・貯留・利用することで排出量を削減する水素
・ グリーン水素:再生可能エネルギーを使って水を電気分解することで得られる、二酸化炭素を排出しない水素
二酸化炭素とグリーン水素を合成ガスとして反応させて製造されたメタノールは、eーメタノールと呼ばれます。
従来のメタノールは天然ガスや石炭などの化石燃料から製造されていますが、脱炭素化の観点から、化石燃料を使用せずに製造できるe―メタノールに注目が集まっています。

メタノールからプロピレンを製造するDTP®プロセス

二酸化炭素とグリーン水素を原料として製造されたeーメタノールは、日揮グローバル株式会社と三菱ケミカル株式会社が共同で保有する「DTP®プロセス」によってプロピレンへ変換することが可能です。この技術により、二酸化炭素とグリーン水素を原料としたポリプロピレンの製造が可能となりました。
DTP®プロセスの詳細は下記リンク先をご確認ください。
https://www.jgc.com/jp/business/tech-innovation/gas-petro-chemi/dtp.html

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